「自分たちの培ってきた医療経験で社会に貢献したい」。
これは、設立当初から変わらない私たちの理念です。
1997年10月、横浜市金沢区に“最高の医療を最善のサービスで”をモットーに、
「金沢内科クリニック」を開業して以来、糖尿病をはじめ、高血圧、甲状腺疾患等の
代謝に関わる診療を通じて社会に貢献したいとの思いで、
「病気を治すこと」に努めてまいりました。
2017年には神奈川県が推進する「ヘルスケア・ニューフロンティア政策」に参画し、
みなとみらいクリニックに「かながわME-BYO見える化センター」を開設しました。
当グループで専門外来を行っている睡眠時無呼吸症候群は、
悪化すると重篤な心血管疾患の発症につながる恐れがありますが、
一般健診や標準的な一日人間ドックでは 検査項目に含まれていません。
そのため、適切な治療を受けるべき患者様の多くが知らず知らずに
質の悪い睡眠を積み重ねている ”未病状態” にあると推定されています。
同センターでは、“睡眠の質”とメタボリックシンドロームの検査で未病状態を数値化し、
必要に応じて早期に治療を行うことで病気の発症予防を目指すとともに、
企業やアカデミアとの連携による未病エビデンスの確立に努めています。
また、お一人おひとりに合ったより精密な医療サービスを提供するため、
2019年8月に「銀座クリニック」(東京都中央区)を開業し、
睡眠や体組成、食事や活動量などの日々のライフデータと、
月々のメディカルデータをもとに体の機能を可視化し、
個人のウェルネスレベルをアップグレードする“未病の診療”をスタートしました。
さらに、2022年11月には「三菱地所」と新業態のクリニックを共同で設立・展開すべく連携し、
Personal Wellness Clinic MARUNOUCHIとして最初のクリニックを
2023年7月に開院いたしました。
*三菱地所株式会社との基本協定締結について
これからは、すでに発症してしまった方の病気を治すことに加え、
未病状態のお一人おひとりのライフスタイルと心身の状態を科学的に統合することで、
皆さまの健康の維持と増進をサポートしてまいります。
医療法人みなとみらい 理事長
横浜市立大学大学院医学研究科 客員教授
医学博士
日本糖尿病学会(専門医、研修指導医)
日本睡眠学会
日本内分泌学会
日本肥満学会
日本病態栄養学会(評議員)、日本内科学会(認定医)
米国糖尿病学会(American Diabetes Association)Professional Section Member
「40代から『最高の睡眠』をとる方法」 三笠書房
「血糖値は食べて下げる寝て下げる」 アスコム出版
「45歳からは眠り方を変えなさい - 闘うビジネスマンの脳と体を最高レベルにする方法」 文響社
「あなたの健康寿命は『食』で決まる」(ロバート・K・マレー博士 共著) 現代書林
1997年、金沢文庫に最初のクリニックを開院以来
逗子、浦舟、藤沢、みなとみらい、辻堂と、
神奈川県内に拠点を広げてきました。
2015年、東京初のクリニックを新宿に開院し、
2019年開院の銀座、2023年開院の丸の内では、
毎日のライフデータと毎月のメディカルデータを
もとに体の状態を可視化し、お一人おひとりの
ウェルネスをサポートする診療を行っています。
全11院のネットワークを活かしながら、
日本の医療に貢献してまいります。
医療法人みなとみらいグループは1997年10月、金沢北条氏ゆかりの地・金沢文庫に「金沢内科クリニック」を開設したことから始まります。横浜市立大学付属病院第3内科(現・内分泌糖尿病内科)で診療にあたっていた田中俊一(現・当法人理事長)が大学を離れて実現させようとしたのは、最高の専門医療を受けられるクリニックの創設でした。
糖尿病・内分泌・代謝内科を標榜し、糖尿病・高血圧・脂質異常症・高尿酸血症などの生活習慣病や甲状腺疾患の専門的な診療を行いながら、横浜から湘南エリア、東京へとクリニックを増やし、現在毎月約9,000人の方に通院いただける医療機関となりました。
開院当初から診療データを数値化し、さまざまな治療法とその治療成果を経時的に分析することで、2型糖尿病と睡眠時無呼吸が深く関連することや、睡眠時無呼吸を治療することで2型糖尿病や高血圧が有意に改善することなどを発表してきました。その研究の過程で、 高血圧や2型糖尿病の発症とその合併症の進展に、睡眠時無呼吸症候群が深く関わっていることを認めました。
医療法人みなとみらいグループでは、治療を継続していく上での悩み、不安、疑問、日常のケアなど、療養上の困難に対し、医師、臨床検査技師、管理栄養士、看護師、事務職員が連携し「チーム医療」で患者さまをサポートします。
2008年5月に行われた、第51回日本糖尿病学会年次学術集会において、田中俊一が世話人をつとめる研究グループ(JEDAS*)が演題発表を行いました。
この研究は、国内の2 型糖尿病患者を対象に、糖尿病と睡眠時無呼吸症候群の関係を調べたもので、有病率の推定、原因はどちらにあるのか、治療を行うと糖尿病はよくなるのか…などを考察。
全国の大学病院や糖尿病医療機関と連携して1,000 例近いデータをもとに行われた臨床研究でした。
糖尿病と睡眠時無呼吸症候群の合併については、アメリカの論文報告などから関連が深いとされてきましたが、日本人を対象とした調査報告は、このJEDAS Studyが国内初となりました。
その後、国際糖尿病連合(IDF)でも、両者の関連が深いことが発表されています。
JEDASの研究結果から、国内における2 型糖尿病患者は、太っている、痩せているなどの体型に関係なく、約3分の1が睡眠時無呼吸症候群を合併していることが明らかになりました。
* Japanese Epidemiology DM and SAS
睡眠時無呼吸症候群は潜在患者が多く、合併症の併発率の高さなどによる社会的コスト・リスクも決して小さくありません。
一方、その診断に必要な睡眠時ポリグラフ検査(PSG)には多数のセンサを装着して睡眠する1泊の入院が必要であるため、対応可能な病院は限られています。
このため現状では、睡眠時無呼吸症候群患者の発見と治療は充分とはいえない状況です。
私たちはこの状況に対処すべく、音声病態分析技術を持つPST 株式会社と恊働で、音響信号情報を活用した睡眠障害の検査手法について検討。
睡眠中の呼吸音(いびき・気流音)を解析することで、睡眠時無呼吸症候群の診断を容易にする支援技術研究を進めてきました。
その結果、PSGで測定される睡眠時の呼吸音と、無呼吸状態の呼吸音では音質の違いがあることが判明。
PSGで必要とされる多数のセンサの一部をマイクで代替できる可能性があることがわかってきました。
この先、睡眠時無呼吸症候群の検査入院が必要かどうかの判断が、たとえばスマートフォンなどの一般機器で収集した音声を解析することで可能になり、早期発見にも役立てることができるかもしれません。
平成26年神奈川県未病産業の創出に係るモデル事業(平成26年11月5日採択)
平成27年神奈川県未病産業の創出に係るモデル事業(平成27年10月14日採択)